「“文学少女”と飢え渇く幽霊」
ある日、文芸部の「恋の相談ポスト」に「憎い」「幽霊が」という文字や、謎の数字を書き連ねた紙片が投げ込まれる。心葉を巻き込み調査をはじめる遠子だが、見つけた犯人は「わたし、もう死んでるの」と笑う少女でだった。
久々の遠子先輩は・・・、やっぱり・・・、か・わ・い・い!
いやはや、悲しい運命(正しくは夏夜乃の嘘)に翻弄された雨宮家のみなさまは本当にお気の毒なのですが、本を読み終わって思い浮かぶのは、遠子先輩のラブリーな数々の奇行!流人を取り合う女の子たちに、夏目漱石を熱烈にオススメするなんて、素敵すぎる。笑。そして、マクドナルドの童話全集が焼けそうになったときは、「ウェルダンの本は美味しくないんだからー!」と必死に火消しする。前作に引き続き、遠子先輩の本への並々ならぬ愛情が感じられます。尊敬。嵐が丘は「ガラスの仮面」で読みました。が、これを読んだといってはいけないか。
やはり、引き続き遠子先輩の生態は謎に包まれています。妖怪なら妖怪でいいんだけど、妖怪も火傷するのかしら・・・?という疑問が。家族は?とか、まだまだシリーズを通して明かされてゆくのでしょう。心葉の方は放置です。彼の過去に関心はないな。
・・・なんだか遠子先輩だけひいき目になっちゃいましたけど、他にも気になるポイントちゃんとありましたよー。例えば、琴吹さんはもういい加減、心葉に告白してしまえばいいのに!!とか。シリーズ2冊目にして読者をこんな心境にさせるなんて、すさまじい怨念だと思いませんか・・・。あと1点。麻貴先輩が小説を書くという設定はちょっと無茶かなあ・・・。
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