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読書の記録です。

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「ベスト・エッセイ2011」

/光村図書出版

時の流れのなかの、出会いと別れ。懐かしくてせつない感情がゆらぐ。珠玉エッセイ78編。

本屋さんで見かけた2022年版が面白そうだったので、どうせなら古いのから読むか~とさかのぼったけど、最新版まで追いつけるのか自分。何はともあれ2011年版面白かったです。
今から12年前と言えば、ぎりぎり20代でした。そう考えるとかなーり昔って感じがします。
わりとお見かけする名前が多かったです。でも読んでないです・・・!
たくさん収録されている中で印象に残ったものを。

・喋るばかりが能じゃない(立川談四楼)トークもめっちゃ大事やと思います。言葉にしないと伝わらないこともあるから。だけど、2人の間ではもはや言葉が必要なかったんです。その関係性がみんなの心を打ったんだなあ。いつまでも良い友達であって欲しい。
・父のたわごと(中島京子)家族の話もたくさん収録されていますが、中島さんお父さんがかわいすぎたので。認知症の家族を介護するのはきれいごとでは済まされない。介護全般にいえることですが。そんな中で、お父さんの微笑ましい一場面を切り取るところに愛を感じる。牡蠣を毎日食べてその度に「久しぶりだな~」って言うエピソードが好きです。毎日が新鮮。
・トラウマ犬(加藤幸子)ペット関係のお話も多かったです。みんな家族ですから。保護されたシバを引き取った著者。シバは普段は聞き分けが良いが、家の外に出ると虐待の記憶のため動けなくなってしまう。彼女を公園まで抱き上げて行くところに愛を感じる。
・朝はあんパン(坪内稔典)あんパン好きではないですが、あんパン食べたくなりました。あんパンが会話のとっかかりになるのかあ。確かに、あんパンみんな知ってますからな。デニッシュなど横文字のパンにはない親近感?どちらかと言えばクリームパン派の私。
・「発見」最初は気づかない(福岡伸一)虎穴に入らずんば虎児を得ず。ただしリスクを冒しても得られるものはないかもしれない。わかりやすい成果というものはない。研究がそんなに容易いものではないということが良く伝わる。根気とひらめき、どちらも大切。

読んでいる間は、自分も年を取ったこともあり、親を看取ることや自分の老後に思いを巡らせることが多かったように思います。



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