「ジョーカー・ゲーム」
結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関”。頭脳明晰、実行力でも群を抜く結城は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を上げてゆく。
お久しぶりでござる!
久しぶりにログインしたら、広告消すには有料化って!こらっ!
・・・気をとりなおして、記憶をたどる作業に戻ります。
柳さんの作品は、すごーく前に「聖フランシスコ・ザビエルの首」を読んで以来です。もちろん、この私が本の詳細な内容を覚えているはずがなく・・・。残念!おもしろかった、と思ったのは覚えています。笑。あと、私に高度な理解力があれば、ものすごく楽しめたのでは・・・と思ったような。そんな知的なイメージのある柳さんの作品。話題になった本という理由もありますが、それよりも、文庫カバーの結城中佐を見たら、手にとらずにはおられなかった!かっこいい!
結城中佐は、陸軍内に極秘のスパイ養成機関を設立する。その名はD機関。試験を突破したスパイ予備軍たちは、経歴も出身地もさまざま。しかし、能力だけはズバ抜けているのだ。
登場人物も、視点もさまざま。色々な角度からD機関について見ることができます。最後はD機関や結城中佐が暗躍して、敵を出し抜いて解決!みたいな展開が多いのですが、中には後味が悪いものも。はらはらしたり、スパイの計算されつくした行動に感心したりと、スパイについて詳しくなった気分にひたれそうです。「007」みたいに、華やかなイメージは全くなく、地中でひっそり息をひそめているイメージでしたが、これがアメリカと日本のスパイ文化(?)の違い・・・。あるいは、国民性の違いでしょうか・・・。
普段は私情をはさまない結城中佐が、「ロビンソン」ではなむけの本を渡したり、「XX」で最後に粋な一言を言ってたり。垣間見える人間臭さに、ハートをがっちり掴まれた方も多数いらっしゃると思います。がっちり掴まれた私は、続編もがっつり読んだのでした。
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