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読書の記録です。

「鬼の跫音」

道尾秀介/角川書店

心の中に生まれた鬼が、私を追いかけてくる。もう絶対に逃げ切れないところまで。一篇ごとに繰り返される驚愕、そして震撼。ミステリと文芸の壁を軽々と越えた期待の短篇集。

ホラーとミステリーの融合。やっぱりおもしろい!
カラスさんが雰囲気を盛り上げてくれています。やっぱり死の使いとかってイメージがあるんかなあ。悪い子じゃないのに。頭がいいだけなのにね。
「鈴虫」こういう話を読むと、女性はしたたかで恐ろしいなあと思います。こんなどんでん返しなら大歓迎だ!一作目からハートをがっちり掴まれました。ところで鈴虫は何をささやいていたのだろう。
「ケモノ」最後のオチは予測できていたが、途中はわかんなかったー。女性が男性をレイプするっていう構図は、それはそれで嫌なもんです。
「よいぎつね」最低な男だな!おい!ヘタレ!とずっと罵ってたような。
「箱詰めの文字」あまりにも言い訳が堂に入ってて、本当に盗作されたのは主人公の方なのかと思いそうになった。私は騙されやすい・・・。
「冬の鬼」時系列が逆になっているのが良かった。鬼とは何ぞや?という疑問は残りますが、幸せでない結末を想像できただけで満足。人でなしみたいだ、自分・・・。
「悪意の顔」そんなに絵って真似れるものなのかな・・・。絵が下手な人間には信じられない。この年にして模写が上手い?モシャス!
賛否両論あると思いますが、私はこの気持ち悪さが結構好きなので、売れっ子になっても、道尾さんには、たまにはこのジャンルを書いて欲しいなあと思います。


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