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読書の記録です。

「女王様と私」

歌野晶午/角川書店

真藤数馬は冴えないオタク。ある日可愛い妹との楽しいデートの最中に、数馬は「女王様」と出逢ってしまう。

これは、あれだな、妄想系だな!
と思っていたら、本当に妄想でした。人形が喋ったりー。ワープしてみたりー。大体、ピンチを3回まで脱出できるってもうそれだけで都合良すぎじゃん。何が制限のある妄想だよ!
あの妹の喋りが馬鹿っぽくて我慢ならんかった。女子高生のメールみたいな感じ。
最後に意外なオチがあるにはあるんですが、辿り着いた時にはもう疲れきっていて、「はいはい、ああそうですか。」くらいの気分でした。
最近増加している引きこもりの犯罪をモチーフにした作品。「親が死んだら働きます~」なんて言う姿をテレビでみると、何とも言えない気分になったことを覚えています。他人からの評価が怖いのはあなただけではない。みんな人間関係に悩んでいる。自分の中で消化していかなければならない感情というものがきっとある。それをめんどくさいの一言で括って捨ててしまってはいけないと思います。
社会って、理不尽な事の方が断然多い。でも、そんなに捨てたもんじゃないよ、といつか彼らが感じる日は来るのだろうか。


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