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読書の記録です。

「ネクロポリス」

恩田陸/朝日新聞社

懐かしい故人と再会できる聖地、アナザー・ヒル。死者たちを『お客さん』と呼び、温かく迎えるヒガンという祝祭空間。連続殺人、不可思議な風習、天変地異、そこで新たな事件が起こる。

恩田節炸裂!幻想的な描写が秀逸です。
重なり合う謎、謎、謎・・・って、ちゃんと風呂敷畳めるの?大丈夫?と心配した通り、結局心霊的な要因で片付けられたって感じでした。しかも、私の苦手な双子ネタがっ!本作は、フェアな出し方だったので不快感は感じなかったのですが、双子は本当にむかつく時が多くて辟易します。
日本とイギリスの文化が混ざり合っている、という設定のようなのですが、この辺リアルな文化もあるわけで。鳥居が立ってたり。どうにもちぐはぐな印象を受けました。どうせなら、全部架空のものでやってしまえばいいのになあ。そういえば、かごめかごめって本当は怖い意味があるんですよね。確か。
今はちょうどお盆の時期ですね。お盆とお彼岸は違いますけれども・・・。まあ、似たようなものだからいいじゃん。(←バチあたり)そんなわけで、死んだ人に逢えるという事が、果たして幸福なことなのかどうか迷いつつ読んでいました。ううむ。未練がましい私は、きっともう一度逢ってしまったら余計つらい思いをするのではないかと思います。
途中までの盛り上がりはおもしろいし、雰囲気だけでも楽しむ価値はあるかな?


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