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読書の記録です。

「煉獄のエスクード ARCHIVES」

貴子潤一郎/富士見書房

魔族と闘う者、人生を狂わせられた者たちの物語を描く、書き下ろし2本を含めた5つの中短編を収める『煉獄のエスクード』待望の短編集。

短編集において、貴子さんは、ミステリーを織り込むのがとても上手だと思います。「眠り姫」を読んだ時は、何故、富士見ミステリー文庫は貴子さんを引き抜かないのか・・・。と首をひねったものです。やっぱりファンタジアの大賞なだけに、マズイものがあるのかなー。
今回も、「誰が魔族か」という謎が、様々な角度から暴かれていきます。字数が限られてると、やっぱり、「WHO」を持ってこざるをえないんだろうなあ。唯一「HOW」をメインに据えているのが「美女と野獣」。なんだか、貴子さんの短編は、ミステリー目線で読むクセがついてしまったようで、これからマンネリ化しちゃったらどうしよう・・・。と勝手に心配しています。
一番おもしろかったのは、「鏡の国のクラウディア一門」。いや、真澄さんファンとしては、ここを押さえておくべきかと・・・。笑。ああ、平和だ・・・。続編があるようなので、一門の隠された実態をどんどん暴いていって頂きたいですね!もうひとつの短編「本日快晴」では、レイニーさんのキャラクターが、私のイメージとは合わず、しっくりきませんでした。若かりし頃のレイニーさん・・・?とも思ったのですが・・・。うーん・・・。
さてさて。表紙のレイニーさんで、この前来日したビヨンセの素肌オンスーツを思い出しました。自信があるのはわかった!わかったから、スーツには、シャツを合わせて欲しいー。男物ならなおさらです。


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