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読書の記録です。

「二枚舌は極楽へ行く」

蒼井上鷹/双葉社

「オレの愛する妻を殺した犯人がここにいる。犯人には密かに毒を盛った。自白すれば解毒剤をやる」袋小路に入った主人公と、思わず一緒になって手に汗にぎる「野菜ジュースにソースを二滴」ほか、12編のミステリー短編集。

表紙のかわいさは2割増。物語の黒さは2割減。
印象に残った短編だけ・・・。

“野菜ジュースにソースを二滴”
巡り巡る疑心暗鬼。毒薬の仕掛けがおもしろかったです。
“待つ男”
最後のオチは微妙だなあ、と思いつつ、途中まではおもしろかった。新境地を開拓しようとしているのかと思わせる1作。
“ラスト・セッション”
オチも何もなかったのがこちら!普通にいい話じゃないですか・・・。路線変更か。物足りない・・・。
“二枚舌は極楽へ行く”
逆にブラックユーモアたっぷりなオチがこちら。色々な可能性を探る過程が良かった。まあ、しかし、そんなに気に病むようなことでもないと思うんだけど。っていうのは、少し冷たいのかな。

前回が小心者なら、今回は女性のしたたかな部分が良く表れていたと思います。あとは、物語同士のつながりを匂わせる描写もありました。私は余計かな・・・と感じたのですが・・・。
うーん、物語にキレを感じないものが多かったかな。残念。


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