忍者ブログ
読書の記録です。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「チーム・バチスタの栄光」

海堂尊/宝島社

大学病院で結成された、心臓移植の代替手術である「バチスタ手術」の専門チーム。そこで術中死が続発。内部調査を押し付けられたのは、不定愁訴外来担当の万年講師と厚労省の変人役人だった。

インパクトのある黄色い表紙と、何かと色んなブログで見かけた本。いつも本屋でちらちら横目で眺めている間に、青が出てキラキラが出て、ついに赤い表紙を見かけるようになっていました。出すペースが早いのと、私のアクションが遅いのとの相乗効果ですな・・・。
専門分野を持つミステリーというのは、ともすればウンチク一辺倒になりがちです。ぱっと思いつくのは、京極堂とかQEDとか超常現象モノなんですが。苦笑。結論から言うと、専門用語は飛び交いますが、難しく考えなければ普通に楽しめました。外科手術中の心停止が医療事故かそれとも誰かの故意によるものか、という謎が、手術室という密室の謎も加わり、よりミステリーっぽかったです。トリックと犯人のあたりは、ストレートに攻めてきたなあ、という印象。あっけなかったです。ただ、動機は納得いかず。一番の被害者は患者さんだよなあ。すがる思いで手術を受けているのに、こんな目に合わされたらたまったもんじゃないよ。医者やってすごいハードワークで大変だと思います。ストレスも溜まるだろうし、待遇が悪いところだってあるかもしれない。だけど、それはあなたの問題でしょう?と思いますね。
探偵役は窓際族で欲がまるで無い不定愁訴外来の医師。ときたら、エンターテイメント小説にぴったり。途中から、白鳥という役人も加わるのですが、この人がまた独特です。伊良部に似てないこともないんだけど・・・。私は白鳥が好きになれなかったなあ。あの暴言はちょっと受け付けない・・・。うどんの食べっぷりはブラボー!でした。次作はマコリンの、より一層のご活躍を期待して読みたいと思いまっす!


PR