忍者ブログ
読書の記録です。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「フィッシュストーリー」

伊坂幸太郎/新潮社

「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?」売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が時空を越えて奇蹟を起こす。デビュー第一短編から最新書き下ろしまで、小気味よい会話と伏線の妙が冴える伊坂ワールドの饗宴。

なんだか記憶が曖昧なので、作品間のリンクを見直すために、文庫化された本を再読していきたい今日この頃。この作品にも、きっと私の気づいていない繋がりがあるんだろうなあと思うと、情けない気分になります・・・。ノートとかつけようかしらん(真面目)。
さて、伊坂さんの短編集は、「死神の精度」ぶりかと思います。久しぶり~。「死神の~」では「あと一押し!」という感じでしたが、この作品は書いた時期がばらばらにも関わらず、大変満足のゆく構成だったと思います。ミステリ的要素も見逃せないのですが、人間模様が特に良かったな!私は時々、伊坂さん作品に出てくる登場人物に疑問を感じることもあって、いまいち入り込めないなあとか、スタイリッシュだけどスカしててむかつくなあとか、思う時があります。今回は、あまりそういう点が目立たず、のたうちまわってる人が多かったような。笑。かっこ良くない伊坂作品も良いではないか。
好きな作品は、大勢と同じく「フィッシュストーリー」。いいなあ。最後はトリハダが立ってしまいました。何かが少しずつつながっていくっていいなあと思います。自分が生きる意味なんてそれだけでいいじゃないかと思ってしまう。残せなくても、つながっていけば。あとはー。「サクリファイス」とか。閉鎖された空気も好きですが、題名にsacrifice(いけにえ・犠牲)という単語を持ってきた所がスキー。
あと一冊(終末のフール)で、伊坂さん作品を制覇できそうです。新刊まだ出るな~。というわけのわからん念を送ってみる。



PR