「銃とチョコレート」 本 2008年02月10日 乙一/講談社少年リンツの住む国で、怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の中から怪盗ゴディバが描いたと思われる古びた手書きの地図を見つける。彼は「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出した。ゴディバのチョコアイスはおいしい!・・・で終わりそうになった。題名からも推測できますが、登場人物の名前がすべてチョコレートブランドの名前なのですね。ドゥバイヨルってとこもあるんですねー。デメルとか。知らんかったー。久しぶりにミステリーランドを読みましたが、これ、読みにくいわー。小学生は読んでるのかな?果たしてこの振り仮名は必要なのかなー?という疑問を感じました。話は、やはりというべきか、探偵活劇風味です。しかし!しかしですね、さすがミステリーランド、えぐいどんでん返しがいくつも少年を待ち構えているのです。いやー、予想を裏切らない黒さです。笑。意外に読むのに時間がかかりました。読み応えたっぷりという感じ。事件が解決しても、すべてが元通りには戻らない。残酷なことに、おそらく友人がリンツに投げかけた言葉は、心の奥底の本音なのだと思う。民族の問題って、なかなか乗り越えるのは難しいんだろう。そして、母親と祖父の懐の深さを感じました。同じ愛を持って、他人同士も分かり合える日が来ることはあるのだろうか。「それでも怪盗はぬすみに入るものなんだ。なぜなら怪盗だからね。」「人はなぜ山に登るのか?」「そこに山があるからだ。」を思い出した。理由になってない・・・。 PR