忍者ブログ
読書の記録です。

「オチケン!」

大倉崇裕/理論社

大学に入学して早々、廃部の危機に瀕した落研に入部するはめになった越智健一。そこで待ち受けていたのは、古い部室と、風変わりな二人の先輩だった。勝手な先輩たちに振り回され、ろくに授業も出られず、サークル間の陰謀にも巻き込まれる。抱腹絶倒の連作落語ミステリー。

大倉さんは、「七度狐」でも落語を題材にしたミステリーを書かれています。落語ミステリーを読むたびに、落語とミステリーの相性は抜群だね!と思うのです。今回も、その思いを強く感じました。付録として、大倉さんが連載されていたコラムも載っているのですが、ミステリー愛と落語愛が満載で、おもしろいですよ~。私も「獄門島」は大好きです。嬉しいな。YA!シリーズということで、ヤング世代(おそらく中学生)くらいがターゲットなのかな?このシリーズは、これが始めてなのですが、ミステリーランドよりは、とっつきやすい感じがします。本当に読みやすいし、さらりとしていて読後感も良い。大学生活って、こんなにいい加減・・・もとい、こんなに楽しいんだ!と夢もふくらむかも。
越智健一が「落研」に入部って。ダジャレじゃないですか!いいんですか!大学のサークルで部員2人っていうのは、かなり弱小ですよね・・・。岸さんの「~だよう」しゃべりが、もんのすごくツボにはまりました。笑。かわいい。
主に登場する落語は、「寿限無」「時そば」「長屋の花見」「どうらん幸助」。落語の話がモチーフになっている、というよりは、落語そのものが事件を解くカギになっています。そんなこと知らなかったな~。というネタがポイントなので、2重の意味で「へえー」って関心してしまいました。
噺家さんによって、落語の演じ方は全く違ったものになる。お、おもしろそう・・・!今、いろんな落語を聴いてみたくて、うずうずしているのですが、今やるべきことが終わるまでは、おあずけなんだなー。今がタイミングなのになー。ちぇっ。


以下、寿限無の子供の名前を覚え書き。な、長いなあ・・・!
「寿限無、寿限無、五劫のすり切れ、海砂利水魚の水行末、雲行末、風来末、食う寝るところに住むところ、やぶら小路ぶら小路、パイポパイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコナー、ポンポコナーのポンポコピー、長久命の長助」


PR