忍者ブログ
読書の記録です。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「とある魔術の禁書目録」

鎌池和馬/アスキー・メディアワークス

自分の部屋に、純白のシスターがいきなり空から降ってきた。そのシスター姿の少女はこう言った。自分は魔術の世界から逃げてきたと。ここはアンチ・オカルトの学園都市。上条は『インデックス』と名乗る謎の少女の言動をいぶかしむが、二人の前に本当に“魔術師”が現れる。

反射的に、きんしょもくろく、と脳内で読んでしまうのですが、正しくは、インデックス。
最近、いろんなシリーズものに手を出しておりますが、これまた15巻くらいまで出ている現在も続いている長編シリーズです。読むのにどれくらいかかるんだろう・・・?笑。先にマンガの“とある科学の超電磁砲(レールガン)”を読んで、それが気に入ったため、小説も読んでみようかなあと。小説のマンガ化は、しない方がマシだと思うことが多々あるのですが、最近は絵柄もまあまあ、世界観のイメージも保って描かれるマンガ家さんをチョイスされていることが増えて、いい傾向だなあと偉そうに評価してみました。ハイムラキヨタカさんの絵も好きだしな。
そして本編。ライトノベルを読むたびに、色んな世界観を良く考えるものだなーと感心する私ですが、またまた新しい魔法観が現れました。まず、主人公・上条当麻は、学園都市の学生寮で暮らす高校1年生の男子。この学園都市は、超常現象をESPとして科学的に分析、魔法という概念は持たないアンチ・オカルト集団。学生はここで、能力の開発を受け、ESPを身につける。教師は、能力の開発をするが、能力そのものは持たない。上条は、能力はレベル0(全くない)のだが、右手にはあらゆる魔法を打ち消す力「幻想殺し(イマジンブレイカー)」が宿っているのである。これは、科学にも魔術にも属さない異能の力だと言われる。・・・という設定が土台になっております。魔法を無効化するって設定、流行ってるの?
夏休みが始まったばかり。上条のアパートに、教会から逃れてきたインデックスと名乗る少女が降ってくる。追っ手の魔術師達の狙いは、インデックスが完全記憶した10万3千冊の魔導書。上条は、成り行きながらもインデックスを放っておけず、彼女を助けることになる。
ただのボーイ・ミーツ・ガールな話に収まりそうなところを、なぜ、かつての同士であった魔術師が彼女を狙うのか、その目的と本当の考えが明かされていくところに深みがありました。守りたいけれど、そうするためには記憶を奪うしか方法が無い・・・。けれど、しがらみの無い上条が、それを打破してみせた時、彼らは無力感を味わったのかな。嫉妬しただろうなと思った。敵役の方にシンパシーを感じてしまったよ・・・。男気溢れる上条君も見所です。ライトノベルの主人公は、考え方がクールな人が増えている昨今、彼のような気持ちも行動も熱い男は貴重な存在です。
めでたし!という感じの終わり方だったので、これから先15冊分、どのような話が待っているのか・・・。“とある科学の~”から入った読者としては、もっと美琴ちゃんの出番を増やして!とお願いしたい。
一つ、苦言を呈するとすれば、「~せう」喋りでしょうか・・・。上条の喋りは、寒すぎる・・・。


PR