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読書の記録です。

「平台がおまちかね」

大崎梢/東京創元社

自社本をたくさん売ってくれた書店を訪ねたら、何故か冷たくあしらわれ、文学賞の贈呈式では、当日、会場に受賞者が現れない…!?新人出版社営業部員の井辻くんは、波爛万丈の日々を奮闘中。

元書店員の視点が盛り込まれるせいか、大崎さんの本は、書店を舞台にしたものが一番生き生きしているような気がします。今回の主人公は、書店員さんではなく、出版社の営業さん。
本が売れるように、色々考えるのは書店員と一緒だけれど、出版社の営業にとっては、本屋さんもお客さん。あの手この手で、自社の本を売り込みます。本が好き、とは言っても、作り手のことをあまり考えたことのない私。裏話に、へー、ふーん、と頷いている内に終わっちゃったなあという感じでした。ソフト系の話が多かったからかな?ちょっぴりスパイスが効いていたのは、「贈呈式であいましょう」かな~と。基本ハッピーエンドなので、安心して読むことができました。
井辻くんが探偵役って、ちょっと意外。彼がひらめくと、「えっ、キミが?」と毎回つっこんでしまう・・・。本の世界観にのめりこむと、ジオラマまで作ってしまうマニアっぷり。いやー、それはスゴイわあ・・・、正直ちょっとひいてしまいました。ごめんよ。
営業の男性陣、がんばっていたのですが、いまいち魅力を感じなかったな~。個性的なんですけどね!濃すぎて・・・。笑。やはり、一番ときめいたのは、吉野先輩でしょう。長身のさわやか系・・・。きっと岡田将生くんみたいなイケメンに違いない・・・!と想像がふくらむふくらむ。
最後には、やはり登場した成風堂。シリーズものは、さりげないコラボが醍醐味ですねえ。ところで、井辻くんシリーズもまだ続くのか!




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