「コロヨシ!」
20XX年、掃除は日本固有のスポーツでありながら、何らかの理由により統制下に置かれていた。高校で掃除部に所属する樹は、誰もが認める才能を持ちながらも淡々と掃除を続けている。しかし謎の美少女・偲の登場により、大きな転機が訪れる。
表紙の絵が、みんな長ネギ持ってるみたいに見えて仕方ない。
今回は、「掃除」という新体操みたいな競技の物語。スポ根!主人公は、色々な困難にぶつかるのですが(結構理不尽なケースが多い)、スポ根だから何とか乗り越えるだろうなー、という安心感がありました。野生時代でシーズン2を読んでいるので、樹の父親や寺西顧問なんかのオチはなんとなく見当はついていました。だからといって、今回いまいち乗れなかった理由はそこではないのです。
もともと私はスポーツものはあまり読まないし、スポーツ観戦自体も滅多にしません。決して嫌いなわけではないんですが・・・。特に応援する理由が見当たらないので、(自分に特に関係のない)試合をずっと見ている(応援する)ことがしんどいのかな・・・と。自分がスポーツとは無縁の人生のせいか、競技自体にも全く興味が沸きません。こういう話をする時、自分は人間としてどこか欠けているのではなかろうかと悩みます。なんで、みんなみたいに誰かを一生懸命応援できないのかな?
・・・と、こういう人間なもので、意味のわからない特訓が出てきて「これがどうレベルアップにつながるのか?」とか、手ごわい相手が出てきて「どう戦うのか?」とかあんまりわくわくしなかったなあ。三崎さんの淡々とした文体のせいもあるような。主人公だけが何も知らなくて、周りの人間は色々知ってるっていうのも、読んでてずっとむかっ腹が立ってた。知らない人間に対して、知っている人間って圧倒的優位じゃないですか。ことあるごとに、訳知り顔で色々言われたって、ねえ!教えてもらわなきゃわからんこともあるでしょうが。
そういう意味で、ダブルヒロイン?の偲と梨奈も好きになれない。どっちも一筋縄ではいかないと思う。かわいいっていう印象よりも、憎たらしい印象が勝るヒロイン・・・。
掃除が国技になると何がどうなるのでしょうか・・・。どうでもいいような気もしてきました。
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