忍者ブログ
読書の記録です。

「姑獲鳥の夏」

京極夏彦/講談社

東京・雑司ヶ谷の医院に、娘は20箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという奇怪な噂が流れる。うつ病文士・関口は古本屋陰陽師・京極堂と躁病探偵・榎木津らを巻き込み、噂の解明に乗り出す。

4度目のチャレンジで、やっと読了できました~。
3回とも、冒頭の関口と京極堂との問答?で挫折したのです・・・。妖怪に関するウンチクは大丈夫なんですが、事が精神論やら何やら屁理屈としか思えない話になると、拒否反応が出てしまうんですね、これが。それをなんとか乗り切れば、事件の展開は普通に受け入れられるもので一安心。(榎木津のあたりでまた一度つまづきましたが・・・。)
旧家のおどろおどろした感じが良かった。お姉さんの妖しい美しさが瞼に浮かぶようでした。予想外なことに、ウンチク以外はとにかく本当に読みやすい。
最後は、「クリスマス・テロル」(佐藤友哉)を彷彿とさせるオチが・・・。順番としては、こちらが先だったのかな?見ることを脳が拒否してしまえば、見えない、・・・見えないの?そんな感じで小首を傾げること数回。一番かわいそうだと思ったのは、顔を切られた警官さん。いくら仕事とはいえ・・・。

京極夏彦といえば!テレビで見かけたんですが、着物に指先が出る皮手袋(グローブ?)をあわせるファッションセンスはいかがなものかと思った。


PR