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読書の記録です。

「世界から猫が消えたなら」

川村元気/マガジンハウス

僕の葬式。僕の枕元に集まる人はどんな人たちだろうか。かつての友達、かつての恋人、親戚、教師、同僚たち。そのなかで僕の死を心から悲しんでくれる人は、何人いるのだろうか。僕と猫と陽気な悪魔の7日間の物語。

辛口です。
話題の本で、表紙の猫がとってもキュートだったので楽しみに読み始めた。が、最初の数ページで、・・・つまんねー・・・。そして3分の1くらいで、幼稚・・・だと思った。
話がおもしろいかどうか、というレベルではなく、幼稚な文章に辟易した。
こんな構想ノートかメモ書きのようなものを、本として出版し、大規模な宣伝を繰り広げ、罪も無い読者に1400円という値段で売りつけたという出版社にも罪があると思う。しかも、これを読んで「読みやすい」とか「泣けた」「感動する」という感想があるのも事実。
だいじょーぶか、日本人!と日本人の感性もちょっぴり心配になった。
携帯電話や映画や時計はなくなっても、ちょっと不便だな(むしろ無くても良いと思っている。バカ。)、程度だが、猫は母親との思い出で情が移っているから、だから消せないという結論がもうダメ。なんなのその自己チュー!
家族の再生が描きたかったのでしょうか?30にもなって、あんな程度で父親と絶縁って、アホか。そりゃ、父親が愛人と温泉行ってた(笑)とかならわかるけどさー、お母さんとの思い出の時計を修理してたわけじゃない!愛があるじゃない!なにスネてんのって感じ。
あとね、家族ってもっとドロドロしてると思う。許すとか許さないとかじゃない。そんなのに関係なく、つながっちゃってて、逃れられないもんだと思うんだよね。
文章も幼稚なら、思考も幼稚。
本を読んでこんなに腹が立ったのは久しぶりです。
読者をナメんなよ!
「退屈だ。すべてが凡庸なシーンと、軽薄なセリフの積み重ねだ。」(本書より引用)
そういう本です。


★追記(9/21)★
映画化されるらしいですね。世間の過大評価って恐ろしい。
映画の方が本業だから、こちらの方が出来はよさそうですね。
佐藤健に宮崎あおい・・・このキャスティングなら、お客さんも呼べるでしょう。
しかし、こんな本を映画化とは・・・、邦画も心配・・・。


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