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読書の記録です。

「花とアリス殺人事件」

乙一/小学館

石ノ森学園中学校に転校してきた有栖川徹子(アリス)。しかし、転校早々クラスメイトから嫌がらせを受けるようになる。彼女の席に呪われた噂があるようだ。そんなある日、アリスは、自分の隣の家が『花屋敷』と呼ばれ、怖れられていることを知る。隣の住人は、不登校のクラスメイト・荒井花(花)だった。

ずーっと前に映画を見たことがあって、内容はよく覚えてないんだけど、たぶんおもしろかった・・・と思う。でも殺人事件とは全く関係のない話だったよなあ・・・。と思っていたら、これはアニメの話だそうで。久しぶりの乙一さんでもあります。
アリスが転校してきて、学校の噂話とか黒魔術っぽい話になってきたところまではおもしろかったです。特に、クラスメイトの男子を痛めつけるところとか。でも、その後に花が登場して、先輩の無事を確かめる・・・あたりから、つまんなかったー。花は、アリスが越してきた家の前の住人で幼なじみの光太郎が好きだったけど、その思いを踏みにじられたと思い込み、彼に復讐する。背中に蜂を入れられた光太郎は、アナフィラキシーショックで病院に運ばれるが、花はこわくて彼の生死を確かめていないのだそう。
そもそも女子に婚姻届を配りまくっていた光太郎は、何を考えていたのか?花のことをどう思っていたのか?無事かどうかを確かめるだけなら、アリスの提案どおり、前の担任教師に聞くとか方法はあるのに、わざわざスパイのようなわけのわからん手段を使ったのも、謎でした。
まあ、それでなんとか光太郎の住所をつきとめた2人は夜まで張り込み。さすがに遅いので、ご飯食べて帰ることにしたら、その間に終電に乗り遅れます。困った二人は、あったかいからという理由で、トラックの下で寝て夜を明かす。・・・なんやねん、その流れ!と心の中で全力ツッコミ。めちゃくちゃな上におもしろくないっていう・・・。しかも、花がトラックに引きずられてると勘違いして大騒ぎしたうえに、トラックを止めてもらって、勘違いやったら逃げるってどうなの?人として最低やん!ちゃんと謝らなきゃ~。
光太郎と再会も果たし、一件落着とまとまっていますが、とにかく面白くない。アニメのノベライズなので、本筋を変えるわけにいかなかったのかな?と思ったり。やっぱり、黒魔術のセンをもっと生かして欲しかったなあ~。あと題名もあかんわー。殺人未遂事件、もしくはイタズラでしょー。ただの青春小説やん。つまらんわー。殺人どころか、トリックもロジックもないし。
アリスの破天荒な性格や、花の不思議ちゃんキャラは好きでした。鈴木杏も蒼井優も好きだったなーと映画の雰囲気を思い出していました。だけどね、(最後にダメ押しで)話がつまらなさすぎ・・・。


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