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読書の記録です。

「ラインの虜囚」

田中芳樹/講談社

奇怪な塔に幽閉された仮面の男は、死んだはずのナポレオンなのか?1830年、冬。パリからライン河へ、謎と冒険の旅がはじまる。

おー、一人称じゃない!ミステリーランドって一人称じゃないといけないのかと思っていたので、かなり新鮮。
一見、?って感じの題名ですが、あらすじを読めばわかる通り、“ライン”=“ライン川”で“虜囚”=“ナポレオン”なのですねー。
田中芳樹さんと言えば、「創竜伝」を思い出します。CLAMPの挿絵目当てで読みました。で、今回も鶴田謙二さんの挿絵目当てで借りました。笑。たぶんね、子供の落書きみたいな絵だったら手に取ってなかったと思う。鶴田さんのイラストはもちろん、漫画もおすすめですよー。とさりげなく宣伝。
本編。謎解きというより、冒険譚を読んでいた気分。「三銃士」の世界に近い。アニメ化しませんか。わくわくどきどきです。登場人物も魅力的。おじさま達は皆紳士的。私はモントラシェがお気に入りです・・・。読んでいて非常に楽しかった。メンバーのその後も語られていて、すっきりした結末です。
児童文学は、時に、鋭く社会の暗部を描いているので、なかなかあなどれません。


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