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読書の記録です。

「からくりからくさ」

梨木香歩/新潮社

祖母が遺した家で蓉子たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。そして、心を持つ不思議な人形「りかさん」。生命の連なりを支える絆を心に伝える物語。

機織、蔦唐草、蛇、伝統、そして受け継がれていく生命。「連続すること」がキーワードのような一冊。互いに刺激し合いながら成長(変化と言った方がいいのかな?)していく様子が、時に生々しく、あるいは爽やかに表現されている。心の動きに引き込まれた。彼女たちの自然派の暮らしも生き生きしていて楽しそう。職人さん、素敵です。
一方で、無理に過去のつながりを作ることは無かったのではないかと思います。変にややこしくなって、シンプルな印象が一気に複雑なものに・・・。クルド人の例えを出されても、不勉強な私にはよくわからない話だったもので、ぴんと来なかった。
読めない漢字がちょっとありました・・・。悔しい!


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