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読書の記録です。

「手紙」

東野圭吾/毎日新聞社

武島直貴の兄・剛志は、弟の進学費用の工面に悩み、盗みに入った屋敷で思いもかけず人を殺めてしまう。月に1度、獄中から手紙を送る剛志。一方直貴は「強盗殺人犯の弟」というレッテルによる差別に苦しむ。

残酷なようですが、きっと世間も私もこんなものだろうなあという気がする。
理解できないだろうし、理解しようとしても、きっとそれは同情でしかないでしょう。現実に、程度の差はあれ差別はいたるところにあります。人間が人間である限り、差別は存在し続けるだろうと思います。問題はそこからだ、と書かれています。精神論ですが、そうであればいいなあと思います。それで解決できれば。
最後の手紙のあたりから涙ぐんでいました。相変わらずすごいものを書かれます。いやー、すごい。そういえば、「秘密」のラストも号泣ものでしたなあ・・・。
いつか、2人が語り合える日が来ればいいと思った。でないと寂しすぎる。


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