「しにがみのバラッド。」
目を覚ますと、少女は死神でした。少女の使命は人間の命を運ぶこと。死を司る黒き使者である少女は、仕え魔のダニエルと共に、人の魂を奪いにいくのです。死を司る少女は、様々な人と出会い、そして別れていきます。哀しくて、やさしいお話。
バラッド=バラード(ballade)=譚歌、譚詩の意味、かな・・・。
真っ白なワンピースに赤い靴をはいた、変わり者(デイス)と呼ばれる死神モモ。彼女の仕事は、人間の魂を運ぶことだけれど、人間に干渉して少しだけ運命を変えたりします。なぜ、モモがそんなに人間に肩入れするのか・・・。なぜ、モモには記憶がないのか・・・。様々な謎が提示されますが、この巻はいわば顔見せのような感じで、モモとダニエルに関する詳細には触れられていません。そう、最新刊の11巻までお楽しみはとっておかなくちゃね。あと10冊かあ。道のりは遠い・・・。
読み始めのイメージでは、物語の主人公が死んで終わりなんだろうな、って感じでした。しかし予想に反して、主人公死なないんですよ・・・。家族や、とても近くて大切な人を亡くした人たちの物語。残念なことに、会話や独白のテンション(高かったり低かったり)に私がついていけなかった。青春だなー。と、遠くから眺めているような距離感でした。
誰かが死んで旅立つ時には、この世に残される人がいる。その人が、これから先どうやって生きていこうとしているのか。その道が幸せの予感を秘めていても、険しいものだとしても、一筋の光が見える結末が良いなあと思いました。
余談ですが、一文ごとの改行はページがもったいない!
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