忍者ブログ
読書の記録です。

「アンソロジー カレーライス!!」

/パルコ出版

きょうは、カレーだ。カレーだらけの33篇。

カレー大好き!という人はいても、カレー嫌い!という人はなかなかいないだろう・・・と思っているそこのあなた!カレー嫌いな人、います。うちの母親です。我々兄妹が子供のころは普通にカレーが食卓に並んでいて、みじんもそんな気配が感じられなかったのですが、我々が就職したりある程度大人になってから数年後、突然「私、カレー嫌いなんだよね」と突然の告白。「しばらくカレー作らないことに決めたから」有無を言わせない宣言。たまには食べたいんだけど・・・と思いつつ、私たち家族もカレーにそこまで執着心が無いため、あんまり気にしてません。作らないと言いつつ、たぶん1年に1回は作ってますし。家で最後にカレー食べたのっていつか思いだせないです。
他の家族は知りませんが、なんで私がそんなにカレーに執着心が無くなったかというと、以前の勤め先の社員食堂で食べたカレーが原因だと思います。めっちゃまずかったんです。この世に、まずいカレーが存在するということにびっくりしました。カレールウという素晴らしいものがある現代で、カレーって、まずくなりようがないじゃないですか!おそらく、食堂のおじさんがすごい料理下手か、ベジタリアンの多い職場だったため、ベジタリアン用のカレールウを使っているせいか・・・(たぶん、スパイスの量が少なくて動物性由来のものが入っていない。もちろん具はにんじん・じゃがいも・タマネギのみ)。1週間に1度、カレーの日が存在しまして、その日はカレーを食べなきゃ食べるもんがない!お弁当とか、パン買って行ったりとかしてたんですけどねー。カレーより最悪なコロッケ畑の日(おかずが、じゃがいも・かぼちゃ・クリームコロッケかしかない)もあるしで、仕方なく食べてたら、もう今週はカレーええわ・・・という気分になったせいかも。でも、たまに友人と食べるカレーはおいしいし、母親が渋々作るカレーもおいしく頂いています。私が今まで食べたカレーでまずかったのってコレだけなんで、ほんと、カレーが嫌いにならないで良かったなあと思っています。
・・・と、カレーについて書いてみました。
食べ物と人の記憶は結びついていて、「カレーライス(あるいはライスカレー)」というひとつの食べ物から、色々な話が派生して語られます。名前を聞いたことのある人から、存じ上げない方までたくさんのエッセイが詰め込まれています。印象に残った、カレーライスについての心得をいくつか。
①カレーは、少々味がおかしくてもなんとか食べれる!安いカレーも高いカレーも味は大して違わない。
②カレーはお上品に食べるもんではない!水をごくごく飲みながら、がつがつ食べるのがよろしい。
③本場のカレーは、めっちゃ辛い。
この前、インドの方が作るカレー屋さんに行ったら、レベル2で口の中が大変なことになったのを思いだしました。あとは、吉本ばななさんのエッセイが、嘘のような話でした。お気に入りのカレー屋の店主が事故で続けて亡くなるなんて・・・。本当なら怖いなあ・・・。藤原新也さんのお話に出てくる、タマネギのみじん切りを10時間くらい煮込むカレーは長野に行って食べてみたいと思うほどおいしそうです。
ところどころに挟まれるカレーの写真もおいしそうです。ほんと、カレーライスって日本食にしてもいいぐらいですよねえ。笑。


「食物は、なつかしさが第一、味は二の次」


PR