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読書の記録です。

「ステーションの奥の奥」

山口雅也/講談社

吸血鬼に憧れる小学6年生の陽太と叔父の夜之介は、東京駅大改築の取材に出かけた。だが、駅の構内で無残な死体を発見する。陽太は名探偵志望の級友・留美花と真相を追う。

何冊目かのミステリーランド。今回もなかなか残酷な死体が出てきます。いや、トラウマになると思うよ?普通。
オタク叔父さんは、「やっぱり出たかー」と思いましたが、意外に親しみやすくおもしろい人だったので、好感が持てました。主人公より良かった。彼のポジションは、登場した瞬間から明らかだったので、このあたりが子供向けのわかりやすさなのかなあと思ったり。
東京駅には興味が無いので、細かなウンチクには面白みを感じなかったのですが、良く調べられていてすごいと思いました。それともその気になれば、これくらいは常識なのかしらん。もはや私には、架空の話なのかどうかもわからない。笑。
肝心のミステリーはいまいち。吸血鬼を登場させるのはいいと思うんです。冒険モノとしては馴染みやすいキャラクターですし。しかし、密室トリックが「吸血鬼だから」の一言で片付けられてしまったところが残念でした。ううむ。こういうことがあるから、超能力とミステリーの融合はおもしろくなくなるんだよなあ。超能力を使ったからトリックが成立した、というのは謎解きとして非常につまらないと思うのです。


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