「ネコソギラジカル㊦」
“人類最悪の遊び人”たる狐面の男はぼくの前に再び現れる。玖渚友との決別。想影真心の暴走。そして、復活する哀川潤。シリーズすべてを貫く伏線の楽譜は絡まり合い、一気に奔流をはじめる!
大きく広げた風呂敷がたたみきれていない。
“ネコソギラジカル”が始まってから、ひっかかっていたこと。
「四千年以上もの間、戦争という名の殺し合いを続けてきても終わらないこの世界が、どうして十人だか二十人だかがケンカしたくらいで終わるんです。」
この的確なセリフを言ったいーちゃんも、結局正義の味方になるとかなんとかほざき出したのが残念。なぜ冷静になれなかった。
そーなんです!ここのところ、やたらめったら“人類なんとか”とか“世界の終わり”とか連発してますけど、所詮京都の片隅でケンカしてるだけじゃん、みたいな。いや、一人の人間がさ、どうやって肉体一つで世界を滅ぼせるの?とか、最強って言ってる割に弱いよね?とかその作中での世界最高基準に疑問を感じるのです。要するに、大げさなんだよね。そっか、井の中の蛙達の話を読んでたんだ・・・。
終わり方も、“空の境界”(奈須きのこ)みたいな生ぬるいハッピーエンド。・・・西尾節はどこへ行った?私は、“クビシメロマンチスト”みたいな、しびれるエンディンングが読みたかったんだよー。
唯一の救いは、哀川さんの男前っぷりと、玖渚ちゃんのかわいさだけかな。好きなシリーズで、期待していただけに残念。
で、名前は???(怒)
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