「扉守」
瀬戸の海と山に囲まれた懐かしいまち・潮ノ道にはちいさな奇跡があふれている。こころ優しい人間たちとやんちゃな客人が大活躍。
久々の光原作品。目立つ作風ではないのですが、なんともいえない味があって、時々読みたくなるのです。
尾道をモデルにした架空の街・湖ノ道を舞台にしています。「てっぱん」を見ているため、すぐに分かりました。「がんぼたれ」で。
「帰去来の井戸」まだ舞台のイメージを掴めていなかったのですが、幻想的で優しいお話でした。魂になっても戻ってくる、そんな故郷を持てることって幸せだなあと思います。
「天の音、地の声」青空劇場っていうのがおもしろい。ただ、劇自体の雰囲気や描写は恩田さんの方が一枚上手ですな。
「扉守」「セルベル」の店主も良いのですが、一番は犬が、犬のストラップがかわいい!このあたりから、「あ、ファンタジーなんだな」と認識した(遅い)。
「桜絵師」なので、絵の中に入っていっても驚かなかった。笑。美しい、の一言に尽きる作品。
「写想家」怨念を念写。おネエ言葉といえば、最近武田鉄也のオカマ役を見てから、彼を「鉄子さん」と呼ぶようになった。金八先生と鉄子ママ、定着して嬉しいのはどっちなんだろ・・・。それはさておいて、身にしみる話でした。既婚女性が、独身女性に「自由でいいね」とか「うらやましい」とか言うのはタブーです。好きで独身やってるアラサーやアラフォーはなかなかいないからねー。主婦は大変。でも独身も結構大変なんだよ。
「旅の編み人」編み物がパタパタ飛んでいく様子がなんとも和みます。これまで、何度編み物にチャレンジして挫折したことか・・・。肩こりとかないんかしら。編み物ができる女子、うらやましいー。手作りは重いものですが、中でもお菓子と編み物は重さダントツだと思います。編み物って、怨念こもりやすそうですよね。ひと編み、ひと編み・・・うふふ・・・。
「ピアニシモより小さな祈り」ピアノな話。てっきり静音と神崎の間にラブが芽生えるかと思ったのですが、さらりとスルー。いや、私だったら、こんな王子さまと連弾したらだな、ロマンスの一つや二つ期待しちゃうのに!っていう話じゃないですからね。はい。すいません。いい話でした。
PR