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読書の記録です。

「KAIKETSU!赤頭巾侍」

鯨統一郎/徳間書店

正義の味方・赤頭巾侍。悪漢を切り捨てた後に苦しまぎれの“こじつけ”推理が炸裂!!早トチリの剣豪の活躍を描く、異色の時代ミステリー。

短編なのですが、パターンが毎回同じ。
“風が吹けば桶屋が儲かる”(井上夢人)も同パターンを繰り返す短編集でしたが、非常におもしろかった。しかし、これはいまいちでした・・・。
悪人が人を殺したと予想できるシーン→事件が一太郎の耳に入る→勘太に犯人を聞く→一太郎、悪人を斬る→翌日、自身番へ行く→小田から悪人は下手人ではないと聞く→勘太逃げる→一太郎、推理を披露する→筆学所での講義
話の流れはこんな感じです。勘太の言う犯人を即斬りに行く。しかも毎回。実際犯人だったから良かったものの、関係ない人だったらどうするの。かなり危険人物。こじつけ推理が売りなのでしょうが、それも霞むほどのマイナスイメージ。ついでに言うと、ゲイ要素も微妙にマイナス・・・。
それにしても、犯人を一太郎に教えてあげた勘太こそが真の名探偵ではないかと思うのですが、いかがでしょう。


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