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読書の記録です。

「紅牙のルビーウルフ 5」

淡路帆希/富士見書房

奪われた神具を求め、ルビーウルフがやって来たローラティーオーは、二つの部族が暮らす外界から断絶された世界だった。次々とルビーウルフに襲いくる厳しい現実と裏切りの中、ミレリーナも神具と共にイグニスに連れ去られてしまう。

4巻から続いた話も決着。
期間をあけて読んでいるせいか、毎回世界観に疑問を持ってしまいます。うーん、他の作品ではそんなに感じないんだけどな・・・。
結局エリカさんの裏切りの理由は、期待ハズレなものでがっかり。ふーん、で終わってしまいました。あとひとやまで終わらなければ、このシリーズを読み続けるのはちょっと厳しいかも。あと、組織の姿がちらりと見えてきたので、そろそろ大ボスを出して欲しいなー。この話、前後編に分けるほどの内容でもなかったなあというのが率直な感想。今回は、エリカとローラティオーとあと神具のヒミツに迫って欲しかったなあ。ルビーさんの葛藤は、ここでは前面に押し出すべきではなかったと思います。というか、ジェイドとルビーの微妙な両思いも、いい加減くどい。うーん、ヘリオトロープとティグル、ラークとエミリエンヌのカップリングもいらんなー。そうね、さっさと子供作ってしまえばいいんでないの?と投げやりな気分にもなりますわな。
世界観が弱いのが一番の弱点。せめて、そこが気にならないような物語の展開を読ませて欲しい。


「自分を責めてはいけないよ、ミレリーナ。それは、諦めることだから。終わったものを振り返ることだから。まだ終わっていないんだよ。わかるね?」
ベルンハルトお兄様が、実はいい男だったという発見が一番の収穫。笑。


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