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読書の記録です。

「夕陽はかえる」

霞流一/早川書房

プロの暗殺組織〈影ジェンシー〉で実務を手掛ける〈影ジェント〉の一人、〈カエル〉の亜雄さんが不可能状況で殺された。同僚の瀬見塚は、亜雄さんの遺族の依頼で真相を追う。

霞さんも久しぶりに読んだな~。動物バカミスシリーズはぜひとも読破したいのだけれど、私、思考の柔軟性に欠けるからさ、バカミスって疲れるのよ・・・。
とりあえず、このミスで9位だったので手に取ってみました。表紙もおもしろかったので!この本のおもしろさというのは、不可能犯罪の謎解きも一つなのですが、もひとつ、アクションも見所なんです。主人公たちは、表の顔と裏の顔を使いわける殺し屋、影(エイ)ジェントでして、亜雄さん亡き後の仕事を巡っての入殺でバトルを繰り広げます。これだけ読んでると、「なんじゃこりゃ?」って不安になると思うの。笑。私も、影業とか、血算なんていう造語の解説を読みながら、「ついていけるのか、自分!」と思ったものです。しかし、徹底的に作りこまれた世界観にいつしか安心して身を委ねることができます。表の顔に関連した武器、戦い方、たぶん表の生活でも浮いているであろう影ジェントたちの個性。笑。最後の方は、戦いの成り行きの方が気になったりして、バカミス的謎解きもあっさり流してしまいました。苦手な二重〇〇ネタも、気にならなかったなー。
いや、しかし、「殺したのは自分だ!」とその場の皆が名乗りをあげて、容疑者が7人って。しかも肝心のトリックはヒミツって。これはこれで困るよなあ。犯人当ては不可能だと思う。目星をつけれた人がいたら、それだけでもすごい!


「作務衣って、売れたのか?」

「下だけ」

「ただのバミューダパンツじゃん」


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