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読書の記録です。

「Gosicks」

桜庭一樹/富士見書房

西欧の小国ソヴュール、聖マルグリット学園に東洋からの留学生がやってきた。学園になじめず孤独な一弥はあらぬ殺人容疑をかけられる。そんな彼を救ったのは、図書館塔に引きこもる謎の少女・ヴィクトリカだった。

迷った末に、短編集を読むことにしました。ついつい「ゴシックス」と複数形で読んでしまう私ですが、「ゴシックエス」と読むらしいです。エスはショートの略?
今となっては懐かしい「ドラゴンカップ」エントリー作品が収録されております。あのシメは、雰囲気が良くて、富士見ミステリーにしておくのはもったいないな!(失礼)と思ったものです。という短編「春やってくる旅人が学園に死をもたらす」から、長編1巻までをつなぐ学園での出来事が収録されています。章のタイトルは、みんな学園の噂話なのですね!
他に、印象に残ったのがー、「廃倉庫にはミリィ・マールの幽霊がいる」。騎士のミイラってところが、もう、中世だよね!(謎)って感じで。そして、大泥棒2代目クィアランの正体に驚いた!って思ってたら、次の「図書館のいちばん上には金色の妖精が棲んでいる」で、さらにさらにどんでん返しが待っているのですよ~。古典的手法なのですが、これがおもしろーい。そして、一弥のお兄さんとヴィクトリカの知恵比べの続きも気になるなあ。
書き下ろしは、一弥と出会う前のヴィクトリカを描いた作品。ヴィクトリカの孤独を垣間見ることができます。それとともに、一弥が留学したばかりのときのかわいらしい一面も!母性本能をくすぐるというか・・・。
期待のあとがきは、「狛犬劇場(完全版)」が収録されており、とっても楽しかったです。身内にそんなおもしろおかしい人がいたら、楽しいだろうなあ~。さてさて、次は長編に取り組もうかな!おそらく、最終巻ではなかったはず。最近このシリーズの新刊を見かけないのですが・・・。桜庭さんが売れっ子になって、ラノベまで手がまわらないのかな・・・。


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