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読書の記録です。

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「先生と僕」

坂木司/双葉社

大学生になった少し怖がり屋の僕は、ひょんなことからミステリー研究会に入る。同時に家庭教師のアルバイトを始めるが、その教え子は大のミステリー好きだった。

僕、こと主人公の伊藤双葉は怖がりやで、人が死ぬミステリーが大の苦手。対して、公園で双葉をスカウトした中学生、隼人は、大のミステリー好き。そんな2人が行く先々で起こる小さな謎を解決していきます。
これが、本当に些細なこと・・・。万引きした本を売る古本屋に、違法建築のビル、痴漢、新興宗教の勧誘、インターネットでの盗品の売買。犯罪は犯罪なのですが、インパクト不足。って書くと不謹慎かなあ。ただ、謎っていうよりも、2人の関係性が重点的に書かれているような印象を受けました。
事件の終わりには、ミステリーの先生である隼人君から双葉に宿題として、一冊、本が渡されます。この本が、事件のもと、つまり各短編はこの一冊へのオマージュなのかなと思ったり。残念ながら、海外の作品は読んでいないのでわかんないのですが・・・。あ、「六の宮の姫君」(北村薫)も読んでないか・・・。私も、良くミステリーを読み始めたのは大学生の時、友人に倉知さんを薦められてからなんです。「ミステリーって、こんなにおもしろいんだ!」って目からウロコが落ちました。ほんっと、ポロリと。だから、双葉がこれを機にミステリーにはまるといいな、なんて思いながら読んでいました。
それにしても、双葉の記憶能力はうらやましい限りです。いいなあ・・・。絶対音感と同じくらいいいなあ・・・。そんな才能をうまく活用してあげている隼人君とは、実はいいコンビなのかもしれません。大学生活に、華がないのはちょっと空しいけどねえ。だって、夏に男2人でプールとか!正直、ちょっと引いた・・・。
続編が出そうで、出ない方がいいかなあと思っています。最後に、どうでもいい話題なんですが、坂木さんって女性だよ!って確信したあとがき。


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