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読書の記録です。

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「笑酔亭梅寿謎解噺3 ハナシがはずむ!」

田中啓文/集英社

襲名騒動が収まり、やっと一段落した竜二のもとに、今度は師匠・梅寿の危篤の報せが入る。またしても一門を揺さぶる襲名騒動勃発!?

まだまだ続く、落語ミステリー第3段!・・・ミステリーってわけでもないかー。
最近、ポッドキャストで落語を落としてはちまちま聞いています。奥が深いです、落語。気が向くときに、じんわり勉強していきたいなあ。今回は、「動物園」「日和ちがい」「あくびの稽古」「蛸芝居」「浮かれの屑選り」「佐々木裁き」「はてなの茶碗」「くやみ」が題材に使われています。毎度のことながら、落語と竜二の話がうまいことマッチしています。そして、毎度と言えば、梅寿師匠のぶっとび加減もブラボーです!私、何度笑い転げたことか・・・!師匠、サイコー!
「動物園」で、竜二が子供からコケにされるところがおもしろく、「浮かれの屑選り」では、冴えない芸人たちがカッコ良く決めてくれてスカッとした。落語は、「くやみ」を聞いてみたいなあ。当初は、竜二とテルコがいい感じになると思っていたのですが・・・。今はそれどころではないようで・・・。残念。
芸って、努力はもちろんやけど、筋が良い悪いってあるんだなあとしみじみ思った。竜二は自分ではまだ気がついていないけれど、落語家としても俳優としても、荒削りながらもキラリと光るものがある。私は、そんなもん持っていないので、いいなあと思う。嫉妬に近いかもしれない。物語の後半で襲名騒動が起こり、とうとう竜二もビッグ(笑)になっていくのかな・・・。と思ったものです。しかし、最後の落としどころに安心しました。まだまだ、才能はあっても経験が足りてないのだ!良かった。まだ終わりじゃないですよね、このシリーズ。落語なんか知らんし、という方にも読んでいただきたい。オススメです。


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