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読書の記録です。

「ホリデー・イン」

坂木司/文藝春秋

それぞれの夜。それぞれの朝。人気『ホリデー』シリーズから初のスピンアウト短編集。

ホリデーシリーズのスピンアウト・・・これは読むしかない!
大きい文字に薄い本で、2、3日で読めてしまいました。ここ最近の最短記録。笑。
ニューハーフのジャスミン、ゆとり世代のバイト・大東、寂しがりやのナナ、人気ナンバーワンのホスト・雪夜、そして主人公ヤマトの子供・進が主人公の短編集です。
一番意外だったのは、映画化されていたことなんですが(笑)、その他に、気になったお話があります。それは、あとがきで、その映画の監督が坂木さんに「ジャスミンは実はヤマトのことが好き(恋愛感情として)だったと思う」と言われたことを受けて、坂木さんも「そうだったのか!」と思ったというエピソードなんですが・・・。これには同意できない・・・。短編は、そこから着想を得ていますので、そのような書き方になっていますが、これまでの2冊を読んで、ジャスミンがヤマトを恋愛対象として見ていたとはどうしても思えないんです!なので、最後の「ジャスミンの残像」は違和感がありました。人たらしのヤマトのエピソードは良かったし、ジャスミンもかっこ良かったのですが、うーん、なんかちがう・・・。
あとは、いつもクールで一歩引いたところから見ている雪夜が、まあ子供っぽいったら。笑。唐辛子合戦は和みました。でも、ああいう風に率直に言ってくれる人って結構貴重だよね。
ワーキング・ホリデーの前日譚「前へ、進」もオススメです。母子手帳から出てきたのが、ヤンキーがメンチ切ってる写真で、それが自分の父親かもしれない・・・ってなったら、そりゃあ動揺しますよね。進君は将来モテ男になりそうだ!
当たり前ですが、スピンアウトなので必ず本編から読みましょう。


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