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読書の記録です。

「七人の武器屋 レジェンド・オブ・ビギナーズ!」

大楽絢太/富士見書房

少年マーガスは、悪友ジャンとともに勇者ご一行を騙して稼ぐモラトリアムな少年。だがある日、エクス・ガリバーという武器屋の前に張り出されていたオーナー募集の告知に目を留める。お気楽起業ファンタジー、オープン!

新鮮な設定。今、若者の起業が熱いですが、これをファンタジーでやってしまったところがおもしろい。色々経緯があって、オーナー兼従業員総勢七人での旗揚げになるわけですが、それぞれ、特徴があって覚えやすく助かりました。笑。武器屋なだけに、いろんな武器も出てきて楽しい。地味な印象になりがちですが、最後には見せ場もあって、うまくまとまっているなーと思いました。
お金も経験も足りない彼らですが、助け合って、知恵を出し合って、乗り越えていきます。いい仲間だねえ。
全体的に楽しめたのですが、テーマがビジネスとあっては、やはりその世界の経済というか、仕組みが気になるわけです。税金とかあんのかな、とか色々。これを読んでいる限り、結構無法地帯に近いような気が・・・。詐欺の手口も原始的っつーか、ひねりもないし・・・。取り締まる司法もないのかねー。まあ、それが、ファンタジーの悪いところであり、良いところとも言えます。
個人的には、続編よりも別の作品を読みたい。あくまで、受賞作は受賞作。完結していて欲しい。


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