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読書の記録です。

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「塗仏の宴 宴の支度」

京極夏彦/講談社

「知りたいですか」。郷土史家・常島なる男の蠱惑的な囁きは、関口巽を杳冥の中へと連れ去った。昭和十三年、伊豆韮山付近の集落でおきたという大量殺人は果たして“真実”なのか。かたや“死にたがる男”村上兵吉を助けた朱美は、妖しき結社「成仙道」の勧誘手口を知るが、そこにもうひとつ疑惑の影がさす。

気分が乗ってきたので、百鬼夜行シリーズ一気読みをしようと目論んでおります。しかし、いきなりの2部構成。分冊文庫版で読んでいるので、計6冊ですね。・・・6冊!?先が思いやられます。
消えた村を探して欲しいという奇妙な依頼が発端となって、関口がまず事件に巻き込まれます。その消えた村・戸人(へびと)村があったと推測される集落(現在は別の村らしい)へ調査に向かい、郷土史家を名乗る堂島という男と行動を共にします。そして、関口さん、くらくらなっちゃったあとに、全裸の女性の死体と一緒に見つかって、殺人の疑いで御用となってしまいます。
あらまあと思っているうちに、今度は朱美さん(「狂骨の夢」に出てきた人?)登場。自殺未遂をした男を助けるが、彼は「みちの教え修身会」の信者で、その辺のごたごたに巻き込まれちゃった。見え隠れする薬屋の影!敦子さんは韓流気道会という武術?集団に付け狙われ、成り行きで華仙姑乙女を助けたことから事件に巻き込まれる。榎木津さんも登場。「クラゲ」とは?木場もワケありの女性を助けることになり、条山房という漢方薬の調剤師に助けられる。藍童子と呼ばれる少年も出てきたりして、超能力者バトルロイヤルという感じです。途中から、誰がどこの組織の人なのか、こんがらがってきてしまいました。まさか・・・催眠術で最後まで突っ走る気では・・・と若干心配になりました。まあ、これまでも似たようなモンだったといえば、そんな気もするけど・・・。
最後に茜さんが登場しましたが、あっという間に殺されてしまいました。うーん、特に感慨も無いですが・・・。なぜ茜さんが再登場してまで殺されなければならないのか。なぜ、関口がはめられたのか。そのあたりが気になります。
今回はほぼ顔見せと小競り合いで、大きな話の展開はありませんでした。なんとも壮大なプロローグです。長すぎる・・・!エノさんが登場しなければ、とても耐えられなかったでしょう。関くんはずっと、うだうだ、もぐもぐ、はっきり物を言わないから警察に頭がおかしい人だと思われているし。「自分が殺したかも・・・。だって見てたから・・・。」とか言い出すし。大丈夫か、関くん!?って感じでした。京極堂、早く助けてあげておくれ。笑。


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