「九杯目には早すぎる」 本 2007年08月18日 蒼井上鷹/双葉社休日に上司と遭遇、無理やりに酒を付き合わされていたら、上司にも自分にもまるで予期せぬ事態が!『キリング・タイム』を始め、ユーモラスな空気の中でミステリーの醍醐味を味わえる短編集。黒っ!全編ブラックユーモア尽くしです。かわいい表紙に騙されることなかれ。『大松鮨の奇妙な客』容赦の無い結末ですが、大してかわいそうと思わせない。感情を挟む余地が無い。『においます?』ショートショート1。わかりやすくて私は好き。うまい。『私はこうしてデビューした』2転3転する展開がおもしろい。噛み合わなさすぎ!『清潔で明るい食卓』ショートショート2。楽になるって・・・。それって・・・。『タン・バタン!』一番印象に残った。運の悪さもここまで重なると、かわいそうを通り越して愉快。『最後のメッセージ』ショートショート3。一番面白みに欠ける作品。ありきたり。『見えない線』一方的な思い込み。最後のあのオチにしてやられました。『九杯目には早すぎる』ショートショート4。表題作。話よりも、題名の由来に気をとられた。題名は良く聞くけど、読んだことないんだよなー。『キリング・タイム』“killing time”=“ひまつぶし”の意。この作品をデビュー間もない頃に書いたという事に驚いた。オチは予想範囲内とはいえ、構成や文章、最後の余韻などとても新人さんとは思えない。今後も要チェックですよ! PR