忍者ブログ
読書の記録です。

「九杯目には早すぎる」

蒼井上鷹/双葉社

休日に上司と遭遇、無理やりに酒を付き合わされていたら、上司にも自分にもまるで予期せぬ事態が!『キリング・タイム』を始め、ユーモラスな空気の中でミステリーの醍醐味を味わえる短編集。

黒っ!全編ブラックユーモア尽くしです。かわいい表紙に騙されることなかれ。
『大松鮨の奇妙な客』
容赦の無い結末ですが、大してかわいそうと思わせない。感情を挟む余地が無い。
『においます?』
ショートショート1。わかりやすくて私は好き。うまい。
『私はこうしてデビューした』
2転3転する展開がおもしろい。噛み合わなさすぎ!
『清潔で明るい食卓』
ショートショート2。楽になるって・・・。それって・・・。
『タン・バタン!』
一番印象に残った。運の悪さもここまで重なると、かわいそうを通り越して愉快。
『最後のメッセージ』
ショートショート3。一番面白みに欠ける作品。ありきたり。
『見えない線』
一方的な思い込み。最後のあのオチにしてやられました。
『九杯目には早すぎる』
ショートショート4。表題作。話よりも、題名の由来に気をとられた。題名は良く聞くけど、読んだことないんだよなー。
『キリング・タイム』
“killing time”=“ひまつぶし”の意。この作品をデビュー間もない頃に書いたという事に驚いた。オチは予想範囲内とはいえ、構成や文章、最後の余韻などとても新人さんとは思えない。

今後も要チェックですよ!


PR