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読書の記録です。

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「そして名探偵は生まれた」

歌野晶午/祥伝社

「雪の山荘」「孤島」「館」で事件は起こった!
歌野晶午が贈る三大密室トリック。

やっぱり歌野さんは、短編の方がおもしろい。
個人的には“葉桜~”よりも、断然こちらをお薦めします。
“そして名探偵は生まれた”
話の構成自体はいたって普通。しかし、最後の殺人の瞬間がぞくりとする。私は、歌野さんの、少し壊れた精神状態の描写が好きなんだなー。
ところで、“名探偵”の漢字変換が“命探偵”になってびびった。謎が解けた時の決め台詞は「命!」(ゴルゴ松本風)とか。むしろゴルゴ松本を呼んでくるか。
“生存者、一名”
一番気に入った作品。極限状態に追い込まれた時に、人は本性を現す。最後に生き残ったのはどちらなのか、少し考えてみましたがわからなかった。たぶん仁の人の方だとは思うんですがー。何となくお気に入りの短編“瓶詰めの地獄”(夢野久作)を思い出しました。
ところで、“名探偵”だけではなく“一名”の漢字変換も“一命”に・・・。どんだけこの字使ったんだ自分。命は大事にしよう!ということで。
“館という名の楽園で”
うーん、やはり館ものは色々と無理が生じますね。ラストは、切ないと言うより、自分勝手っていうか・・・。そういう巻き込み方ってないでしょ。欲を言えば、文字の絵が欲しかったな。


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