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読書の記録です。

「九月の恋と出会うまで」

松尾由美/新潮社

「男はみんな奇跡を起こしたいと思ってる。好きになった女の人のために」『雨恋』の著者が放つありえない恋の物語・第二弾。

階段ですれ違っただけで、一目ぼれされるなんて、並以上の容姿ですから!明らかに松レベルですってば・・・。と脱力してしまった私。なんか、ぬいぐるみに話しかけたり、怪しい声を信じて隣人を尾行してしまったり、主人公は結構イタい人なのでは・・・。と思ってただけに、この展開にはびっくりだよ!ええ、そりゃもう。
前半の平野の行動の謎とか、シラノの指示の真意とかまでは面白かったのですが・・・。SF的タネ明かしには、正直ついていけなかった。難しすぎて頭がぐるぐる。大江戸線?何か矛盾点があるような気がするんだけど、きっとそんな気がするだけなんだろうなあ。個人的には、SFだと思わせておいて実は・・・という現実的な展開を望んでいたのですが、これはこれで、みんな幸せそうにやっているからいっか、という気分。なんでこんなに投げやりなのかというと、世の中、そんなにうまい話は転がってないからだと、私が思っているからなんだろうなー。うまい話というのは、ひと目ぼれと、追っかけてもらえるってところなんですけど。あたい、追っかけてもらったことないからさ・・・。(遠い目)
やばい、だんだんひがみっぽくなってきているのかもしれない!大絶賛しているブロガーさんがたくさんいらっしゃるのですが、私はそこまで感情移入できなかったのです。我ながらねじくれてるなあ・・・。
意外に積極的にきりこんでいく平野さんは好きです。うーん、こんな風に強引に迫ってもらいたい!笑。


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