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読書の記録です。

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「味の台湾」

焦桐/みすず書房
訳者/川浩二

詩人は、十数年にわたり台湾じゅうを食べ歩き、庶民に親しんだ食べものを味わいつくした。土地や店ごとにさまざまに異なる“小吃"の数々から透かし見えるのは、貧しく厳しい日々のなかで生活の平穏無事を祈り勤勉に働いた古い時代の人々の姿であり、ふるさとを思って作った食べもので郷愁を慰めた移民たちの記憶であり、台湾の歴史のなかで起こった文化の混淆と変容の痕跡であった。

台湾で屋台の食べ歩きをしたいなあとほんのり思っていた私。
さぞかし美味しい料理がたくさんで、食欲を刺激されるに違いない!とわくわくして読んだのですが・・・。聞き慣れない食材や、馴染みのない調理法などから完成形が想像できず、おいしそう~食べてみたーいとはなりませんでした。
意外にモツとか好きなんですねえ・・・。豚の血のスープ、豚の頭、臭豆腐、カラスミ(これは日本でも有名か~)、羊、牡蠣もよく登場しました。羊も牡蠣も苦手なんだわ・・・。
たぶん豚肉を揚げたり煮込んだりしたのとか、魚のすり身のスープなんかは普通においしいと思うんですよね~。でもこだわりの調理法があるみたいで、これをすると良い、これは駄目みたいなルールの記述が結構ありました。私の料理はわりと大ざっぱなので、なんかめんどくさいな~が先行してました。たぶん屋台の中の人はおおざっぱだと思う。笑。マンゴーかき氷とアイスバーとお粥、麺類はいけそうでした!
あと、漢字が読めなくって~(最初にルビは振ってあるのですが、その読みを覚えていられない)。お店の名前も人名も読めなくってつまづくのさ~。

食はそのときの思い出を鮮明に思い出させてくれますね。料理とともに語られるのは、著者のその時を切り取った思い。特に奥さんへの思いは溢れんばかりで、仲の良い夫婦だったんだなあとうらやましく思いました。奥さんを偲んで語られる思い出は、どれも痛々しかったです。
台湾とひとくくりに言っても地方によって好みが別れたり、調理法も違ったりします。それはどこの国も同じだなあ。そこはおもしろいなと思いました。
台湾で食べ歩き・・・ちょっと無理かも・・・。



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