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読書の記録です。

「龍臥亭幻想」

島田荘司/光文社

雪に閉ざされた龍臥亭に、八年前のあの事件の関係者が再び集まった。
何かの続編なのか、はたまた独立した物語なのかさっぱりわからない。石岡先生とは、あの石岡さん?ぐらいの予備知識しか無いので・・・。御手洗潔はわかりますよ!(←当たり前か・・・。)
孤立した村が舞台、という事で雰囲気は八つ墓村ちっく。方言が読みにくい!ひたすら読みにくい!
森孝伝説のインパクトが大です。読み始めがアレだっただけに、どんな話やねんと。 案外普通そうで良かったー。痛い話は苦手なのです・・・。
そして下巻。
カバーの文字「御手洗潔と吉敷竹史!」とは裏腹に、彼らの出番はかなり少ないです。だまされるな!
下巻はたたみかけるような展開で、どきどきしつつ一気に読めました。
島田さんの本は、少ししか読んでないのですが「緻密」というイメージがあります。
背景がしっかりしているというか・・・。ミスリードも手が込んでいます。
鎧が動いた時は「超常現象か!?」と心の中で悲鳴をあげましたが、なんとか筋の通ったトリックがあって良かったです。(多少強引ではありますが、私はOK。)後は油絵の謎だけ。一体あれは何だったのでしょう・・・。
今作はもう、トリック云々というより最後の告白にぐっときました。男の生き様が詰まった本です。
生首が大丈夫な方はぜひご一読を。


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