忍者ブログ
読書の記録です。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「あるキング」

伊坂幸太郎/徳間書店

弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。彼は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。

私、野球にまったく興味のない人です。好きも嫌いもなく、何も感じないというか。WBCでみんなが大騒ぎしていた時も、心の中では「これってそんなに楽しい?」と思ってました。さらに、作風が今までの伊坂さんのスタンスとも少し違っていて、正直失敗したなあと思い、しばらく放置。のあと読みました。
野球の天才の魂というものがあったとして、それの輪廻転生を描いたものだと解釈しました。たまたま山田王求に宿った時の物語。天才、というものは常人には理解しがたいものですが、私は王求の両親が一番わけがわからんかったなあ。私が野球に無関心という下地があったせいもありますが、「なんでそこまでするん?」と。ちらほらと神の使い?か運命を導くもの?とか王求の前の宿主の選手の霊が出てきたり、浮世離れした感じですねー。伊坂作品といえば、テーマは色々だけど、必ず熱いものがあったんです。でも今回は、人ならざるもの、あるいは運命のようなものがすべてを動かしているという俯瞰した構図だったせいか、全く登場人物に血が通っているように思えなかったです。
うーむ、たとえこれが別のスポーツだったとしても、きっと同じ感想かなあ・・・。


PR