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読書の記録です。

「空中ブランコ」

奥田英朗/文芸春秋

ジャンプがうまくいかないサーカス団の団員、先端恐怖症のヤクザ…。精神科医伊良部のもとを今日もおかしな患者たちが訪れる。

どの短編も、読後感がとても爽やか。
症例は極端ですけど、似たような思いというか悩みを感じたことが誰でもあるのではないでしょうか。私はですねー。ハメを外したい「義父のヅラ」の気持ちが一番良くわかります。イタズラしたくてうずうずすることはたまにあります。落書き楽しそうだった!いいなあ。「空中ブランコ」は誰か早く言ってやれよ!とつっこみたくなった。「女流作家」最後は彼女と一緒にジャンプしているような気持ちに。読後感はこれが一番良かった。
伊良部はでっぷりとした中年でありながら、子供のような言動をとるキャラとして描かれているわけですが、これ、かわいいっていうか、不気味っていうか・・・。気持ち悪い・・・?ホンジャマカの石ちゃんみたいな感じだったら許せますけど。


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