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読書の記録です。

「ゴーストハント5 鮮血の迷宮」

小野不由美/メディアファクトリー

増改築を繰り返し、迷路のような構造を持つ巨大な洋館。地元では幽霊屋敷として名高く、中に入った者が行方不明になる事件が連続して起こる。この館を調査するため、二十名もの霊能者が招集された。複雑な内部を調べていた麻衣たちは、館内に空洞があることに気づく。次々に姿を消す霊能者たち。やがて明らかにされる、館の血塗られた過去。

これは怖かった!正直、このシリーズはそんなに怖くないなと思って読んできましたが、今回は今までとちょっと毛色が違いました。なんせ、学校の怪談じゃないし。
今回は、元首相が所有している洋館に関わる話で、ナルの師匠から依頼を受けていつものメンバーで洋館に泊り込みで調査を行うことに。この洋館に入った人が失踪する事件が続いたため、心霊現象の調査という名目で、霊能者や学者さんを集めていて、ナルたちもそのうちの1グループ。今回は、登場人物が多くてイメージが描ききれませんでした。
ほかの霊能力者たちが、オカルト的手法でアプローチするのに対し、あくまでもマイペースに機材を持ち込んだり計測をしたりするSPRの面々。最終的にはこの科学的アプローチが功を奏し、隠し部屋の存在が明らかになるわけだけれども!あまりにも部屋がありすぎて、このお屋敷がいったいどれほどの規模の大きさなのか、ちょっと掴みにくかったですねー。見取り図があればいいのに・・・と思ったけど、わかりやすい見取り図を作るのは不可能ですかね。笑。
吸血鬼・ヴラドを見習って(?)生に固執した、ご先祖さまが起こした数々の罪。もう頭がおかしくなっていたとしか考えられないです。そうじゃなきゃ、血のお風呂になんかつかれませんよう。ガクブル。
今回も麻衣はひとつ芸を増やして(ぼーさん談)、大活躍でした。夢の中とはいえ、首をかき切られる夢なんて怖すぎる!前回に引き続き、怖い思いをしている麻衣に同情します・・・。実際に参加者の中から首を切られて殺された人が3人も出たわけで、実際に死亡者が出たのはこの巻が初めて。部屋に積み上げられてたとか、かわいそう・・・。
最後にもひとつどんでん返しが。結局、ヴラド(浦戸)の除霊はなされず(というか不可能)、どうにかするなら燃やすか、ヴラド自体は屋敷から出れないので、このまま封鎖するか・・・という結論に落ち着いた(はず)。そもそも、今回の依頼は除霊ではなく、この参加者の中に有名霊能者の名を騙るニセモノがまぎれているので、それを明らかにすることだったそうなんです。それはクリアできたので、問題ないとナルは言うのですが・・・。なんかヘリクツだよなーと。
麻衣の家庭の事情も明らかに!・・・なったんだけど、孤児とか極端でしょ・・・。だからバイトのために、学校休んでもOKとかありなんだろうか・・・。事情が事情なだけに、いまいちツッコミにくい。
安原さん、大学合格おめでとう!未来の官僚!腹黒そうだし、ピッタリだよねー。


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