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読書の記録です。

「ララピポ」

奥田英朗/幻冬舎

選りすぐりの負け犬たち、ここに集合。

もしや、この表紙は・・・。と借りた後に気付きましたが、あとの祭り。図書館のお姉さん、違うんだ!私は知らなかったんだよー・・・。題名につられたんだよー。
という内容の本書。
成分の約70%が性描写という、もうそれ主体の話なわけです。得意分野ではありません。苦笑。しかし、奥田さんのあっさりとした語り口のおかげで、何とか完読。ララピポの謎も解けたし!
救いの無い結末だなあと少々切ない気分でしたが、最後の最後で、人間の底力を見たというか。この世の中、どんな人間も生きていけるんだなあという希望を垣間見たような。短編が少しずつリンクしています。リンクの仕方が絶妙。最後に小百合をもってくるあたり、なかなかうまい。
第一話・杉山さんの盗聴にかける熱意が特にすごい。その情熱をもっと別のことに向ければ、違う人生も開けていただろうに・・・。
コミカルで楽しい雰囲気はありますが、あくまでエロはエロなのでおすすめはできません。我こそは、と思う方はチャレンジしてみるとよろしいかと思います。


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