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読書の記録です。

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「文・堺雅人」

堺雅人/産經新聞出版・日本工業新聞社

舞台・ドラマ・映画の世界で活躍の場を広げ続ける堺雅人。
2004年12月から2009年1月まで『月刊TVnavi(テレビナビ)』に連載したエッセー「文・堺雅人」を1冊の本に。

堺雅人さん、大好きです。
こんなに好きになるとは、「新撰組!」の時は、正直思ってもみなかった!「南極料理人」、ホント最高でした。まだ観てない方は、ぜひに。
普段はあまり芸人さんや俳優さんの本は読まないのですが、堺さんは例外ということで・・・。失敗しても悔いはないくらいの覚悟で、買いました。笑。結果は大勝利でした。めっちゃおもしろかった!
堺さんの感性というか、物の考え方(とらえかた?)というものがとても興味深かった。たぶん、人としてめっちゃおもしろい人なんだろうなーと勝手に想像してしまった。どれもおもしろかったんですが、思わず吹き出してしまったのは、「カベムシ」の話。小さい頃から職人だったんですねえ・・・。あと、「寒」で、最後の「みなさん、春までがんばりましょうね」という最後の一言がステキでした。これは全体に言えるのだけど、このほんわりした言葉だったり、考え方に癒されます。難しい演技論みたいな話はわからない。けれど、役に関連して、例えば「品って何だろう?」「今求められているのはスペシャリストではなくジェネラリストでは?」「新聞記者は肉食系?」みたいな話題ならば、私も「なるほどー」と入り込める。あの時のセリフだったり、仕草だったりは、堺さんの深いところで時間をかけて作られたものなのだと思うと、役者ってなんて大変な仕事なんだと感じる。でも、堺さんめっちゃ楽しそうでいいなあ、なんて思ってしまう。
あと、ひらがなと漢字のバランスが、星さんの短編集を読んでるときの感覚を思い出しました。優しい感じがして、堺さんにぴったりだなあと。
最後に、写真が収録されてるのも良かった!全部載せて頂きたいくらい!やっぱり和服が・・・、一番いいですよねえ・・・。
今は、「CREA」でエッセイを連載されているので、また本になるに違いない!やったー!と今から楽しみでなりません。


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「顔を洗って出直しな!」

秋田禎信/富士見書房

金は増えずに悩みは増える。無謀編・第4弾!

地人兄弟の出番が確実に減っているが、無問題。
「そんなに地獄を見てえのか?」キースのあったかもしれない過去シリーズ・出生編。今ごろ、郷里が判明したって・・・。思いっきり胡散臭い・・・。笑。うさぎ様。超ステキです、うさぎ様。今回のキースの婚約者はスザンヌ(覚え書き)。
「顔を洗って出直しな!」結構好きな話です。オーフェンのドSっぷりもですが、サモアペットの愛すべきアホっぷりが良い。「ま・じゅ・つぅぅぅぅぅぅっ!」バカ!なんてバカな子!
「明日があると思うなよ!」運動会の回。確かにオーフェンの世界観でいくと、ローマのコロッセオ風な感じを持ってくるのが妥当かな。でも、現代の運動会です。爆薬とかサソリとか落とし穴とか仕掛けてある以外は。ある意味サドンデス。
「さよならなんて言わねえぜ!」コギー、令状を取らず逮捕に向かうの回。もうね、アゴ砕いていいと思うんだけどね。八つの星が降りてくる話は、別で読みたいです。ぜひに。
「そーいやなにかを忘れてる?」珍獣を売り払って金儲けって、当初から全く前進の見られないオーフェンの思考回路!手っ取り早くお金を稼ごうとするから、いつもいつも最後に痛い目に遭うんじゃないさ。もっと建設的に将来設計を考えて・・・。・・・ティッシっぽくなってしまった・・・。赤紫斜めマダラ接続式ゾウガメと、栓抜き付き回転振り子ガニは、もしかするとテストに出るかもしれないので、要注意だ!
「清く正しく美しく」プレオーフェン・暗黒編。コミクロン登場!おさげに白衣の彼は、さまざまな腐女子の心を鷲掴みにしたことでしょう・・・!つまり、チャイルドマン教室の生徒は全員問題児というオチで・・・、良くない?


「あるキング」

伊坂幸太郎/徳間書店

弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。彼は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。

私、野球にまったく興味のない人です。好きも嫌いもなく、何も感じないというか。WBCでみんなが大騒ぎしていた時も、心の中では「これってそんなに楽しい?」と思ってました。さらに、作風が今までの伊坂さんのスタンスとも少し違っていて、正直失敗したなあと思い、しばらく放置。のあと読みました。
野球の天才の魂というものがあったとして、それの輪廻転生を描いたものだと解釈しました。たまたま山田王求に宿った時の物語。天才、というものは常人には理解しがたいものですが、私は王求の両親が一番わけがわからんかったなあ。私が野球に無関心という下地があったせいもありますが、「なんでそこまでするん?」と。ちらほらと神の使い?か運命を導くもの?とか王求の前の宿主の選手の霊が出てきたり、浮世離れした感じですねー。伊坂作品といえば、テーマは色々だけど、必ず熱いものがあったんです。でも今回は、人ならざるもの、あるいは運命のようなものがすべてを動かしているという俯瞰した構図だったせいか、全く登場人物に血が通っているように思えなかったです。
うーむ、たとえこれが別のスポーツだったとしても、きっと同じ感想かなあ・・・。


「ホルモー六景」

万城目学/角川書店

不可視の「オニ」を使役し、各大学の覇権をかけて争う「ホルモー」。「鴨川ホルモー」の各登場人物にスポットを当てた短編集。

万城目さんといえば、この前の「世にも奇妙な物語」の「はじめの一歩」、おもしろかったです。今、遠藤憲一さんがアツイ!「てっぱん」観てますかー!
「鴨川ホルモー」が、最後あまりにも幸せな終わり方をしていたので、続編だったら、ひたすら幸せオーラを振りまいているのかしらん。それは、厳しい・・・!とびくびくしながら読み始めましたが、そんなことはなかった!色んな登場人物がフォーカスされていて、おもしろかった。話の切り口もそれぞれ違っていて、万城目さんってすごいなあと感心しました。
「鴨川(小)ホルモー」友情か、恋愛か。友達が結婚する時って、もっと寂しいよなあ。もちろん嬉しいのだけれど。オニ語がもっとソフトだったら良かったのに!笑。最後は感動しましたよ。いや、ホントに。
「ローマ風の休日」凡ちゃん、実はモテていた!いいなー。年下もいいなー。楠木さんサイドの心の動きを書いた回。少年が実にかわいい。そして、確かにローマの休日っぽい・・・!うまい・・・!
「もっちゃん」まあ、梶井基次郎とまではわからずとも、現代っぽくはないなと思ったわけですよ。でも、阿部って呼んでるし、鼻が好きやし、もしかするともしかするのかしら?と思っていたら、やっぱり檸檬だったのでした。なんじゃそりゃー!
「同志社大学黄龍陣」元カレが、例のあの男でしたねー。ほいほい会いにいっちゃダメだって、と思うのは私が淡白だからで、やはり(あんな男でも)すごく好きだったのねえ。と少し同情した。少女よ、大志を抱け!
「丸の内サミット」この題名を選んだセンスがステキ!京都だけかと思っていたら、関東にもホルモーがあったんですねー。全国都道府県にあったりして・・・。そしたらおもしろいなあ、とホルモーに思いを巡らせた一編。
「長持の恋」「鴨川ホルモー」を読んだあとは、高村のくせに彼女だと!と勝手に思っていたような気がする。でも、これを読んだら一気に許せた。むしろ、めっちゃええ話でした。時代を超えた恋って、先述した「世にも~」で「栞の恋」というお話があったように、結構使い古されたテーマなのですが、何度読んでもいいモンはいいのよ!


「お前はいったいなんなんだ!?」

秋田禎信/富士見書房

オーフェンのライバル、謎の変態執事・キース登場の第3巻!

とうとう登場です。無謀編を語る上で避けては通れない、人間なのかどうかすらも怪しい生命体、キース・・・!実は私、当時はキースのことがあんまり好きになれなかったんですよね。なんか、わけがわからなさすぎて。今はどうかというと、おもしろいキャラではありますが愛着は湧かないですね、やっぱり。
「お前はいったいなんなんだ!?」コギーの妹、ボニー登場。そういや姉のドギーもいたなあ。今回はボニーとキースの顔見せ。とりあえず、しょぱなから斧で頭かちわってみたり、魔術使ってみたり、行動も発言もおかしいですが、これはほんの序章にすぎないのである・・・。
「いちいち俺を巻き込むな!」初恋の人(実は人違い)を巡っての姉妹喧嘩に巻き込まれるオーフェン。なんつーか、ダイアン部長ってすごいな・・・。もうこれしかコメントしようがない・・・。今回のキースの婚約者の名前はエレイン(覚え書き)。
「はっきり言って迷惑だ!」ボニー、バグアップの宿でウェイトレスを始める回。挿絵のボニーが超かわいい。馬鹿だけど、なんだか憎めない彼女。セリフをかむところとか、なごむなあ。地人兄弟の影がうっすらとしか見えない・・・。今回のキースの婚約者はフローラ(覚え書き)。
「俺の立場はどーなんだ!?」のれんに腕押し、糠に釘。な話。やたらとオーフェンが親切な人に見える!それもこれも、キースの血も涙もない発言のおかげかと・・・。地人兄弟、地道に頑張ってるなー。無謀編オーフェンは、なんと言ってもヒモですから。ヒモ。
「シャレですむのはここまでだ!」キースのあったかもしれない過去シリーズ・スパイ編。笑。いや、岬の楼閣はどうなったのよ?というツッコミはもはや意味が無い。書いてある、そのままを受け入れるしかないのです!うん、もう誰がヴァイスでもいいと思うの・・・。毎度のことながら、クレーターを埋めるトトカンタ市役所の職員は大変だなーと思うのですよ。
「馬に蹴られて死んじまえ!」プレオーフェン・純情編。チャイルドマン教室の中で、一番女好きで気が多いのはハーティアですよね、やっぱし・・・。しかも、友達で遊ぶには楽しいけど、付き合うのはちょっとね~とか思われてそうなタイプだと思う。すまん、ハーティア。もう、この頃から周りの騒動に巻き込まれる運命にあったキリランシェロ・・・。今回の件に関しては、彼まったく関係ないよね。意外に気の利くフォルテに若さを感じる・・・。挿絵の甲冑がめっさかっこいいんだけど!