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読書の記録です。

「D.Gray-man reverse1」

城崎火也(原作:星野桂)/集英社

ジャンプで連載中の漫画が小説化。アレン、神田、コムイ(というより、黒の教団?)にスポットを当てた話が収録されています。

・・・好きなんです、D.Grayman。ほっといてくれー。
現在、原作が好きなので、多少贔屓目ですが、それでも過去読んだ漫画原作小説(金田一少年、卒業M)よりおもしろかったと言えます。
何がいいって、原作の雰囲気を少しも損ねていないところです。つっこみ所とか、哀しい話だけどしめっぽくならないところとか。アクマとの戦闘シーンも漫画のコマが思い浮かぶかのようでした。
原作ファンの方はぜひ!逆に原作知らない人が読んでも、楽しくない事請合いです。当たり前か。描き下ろしの挿絵も必見であります。

・・・てゆーか、私、卒業Mとか読んでたんだ・・・(遠い目)。


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「十四番目の月」

海月ルイ/文芸春秋

スーパーで桑島樹奈の一人娘美有が誘拐された。身代金の引渡し場所のホテルで演奏していたピアニストの奈津子は、段々誘拐事件とかかわりを持つようになっていく。犯人はどうやって身代金を奪ったのか?

奈津子が事件の真相に迫る役割を担うことが、とても不自然だと思った。後半、突然事件について探りを入れ出すのも変というか。なんか、ひらめくポイントが良くわかんないし。関連性の無いエピソードを奈津子がなんで結びつけられたのか、結びつけようと思ったのか。
トリックは、期待するだけ損をします。2人だっただけ。それだけ。
まー、動機はわからんでもないですが、殺さなかったけど、家庭崩壊で美有ちゃんは情緒不安定になったし。結局無関係な子供を犠牲にしてるじゃん。巻き込んでるじゃん。復讐ならもっと他に方法があったんじゃないの?彼女なりの正義があったようですが、詭弁にしか聞こえない。釈然としないエンディングでした・・・。


「ネコソギラジカル㊥」

西尾維新/講談社

橙なる種・想影真心を伴って、僕の前に狐面の男は現れる。戯言シリーズ最終章三部作の中巻です。

相変わらず、最後の盛り上げ方がうまい!このセンスに惹かれて、西尾さんの本を買ってるようなもんですから。ミステリー要素が無くなったのが残念です。なのに、人はどんどん死んでいく・・・。
シリーズ最終巻ということで、再登場のオンパレードが続いています。登場人物の名前の数がすごい。出てきてない人の名前も結構あるけど。今回は小唄さん再登場です!嬉しいなあ。「十全ですわ。」がまた聞けるとは思わなかった。友さんも変わらずかーわいいし。次作はどうなるのでしょう。
狐面の男の引き際があっさりしずぎてて、肩透かしを喰らったような。えー、ほんとにこれで終わりなの?疑わしい・・・。
最終巻では、いーちゃんの本名が明かされることを祈っております。もう、最初から気になっててさあ・・・。


「スレイヤーズvsオーフェン」

神坂一&秋田禎信/富士見書房

ライトノベル界の2大作品「スレイヤーズ」と「魔術師オーフェン」が夢のコラボレーション!ファンタジアバトルロイヤル収録作を限定生産で単行本化。

当時は手に入らず読めずじまいだったので、注文してみました。
連絡がくるまで、すっかり忘れてました、が!想像以上の本でした。いや、ふつーに雑誌みたいなぺらいのを想像してたんで・・・。箱付きじゃん!みたいな。
スレイヤーズは本編キャラ+ナーガ、オーフェンははぐれ旅キャラメイン。
世界観の違いが興味深いし、お互いにつっこんでいるのがおもしろい。改めてキャラの濃さを感じるというか。コギーが常識人に見えるし・・・。どこの世界でも、マイペースな人が一番強いんだなあ。そして、桃缶ネタが!笑。ほとんどの人はもう読んでると思うけど、ファンの人は必ず読むべし!
シリーズが完結してから読むと感慨深い。お祭りのようなひと時でした。サンキュー!


「薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木」

江國香織/集英社

様々な女性、あるいは男性の恋愛模様・・・みたいな感じ?

恋愛小説は、どれだけ共感できるかーっていうのがおもしろさのバロメーターではないかと思う今日この頃。今作はどうだろ・・・。草子に近いかもー。
幸せで何も問題がないように見える彼らですが、口に出さないで心にしまった言葉はいっぱいあるわけで。裏側が見えてきたあたりから、突然おもしろくなってきました。性格悪いな、自分。中でも慎一が2人の女性によって、全然別の印象で捉えられていて、おもしろかった。含みのあるエンディングも気になりますが!
うちは日常的に花を買う習慣が無いので、それだけで生活がおしゃれに見える・・・。花を飾る空間も無いしな。
久しぶりに花屋に行ってみたくなる一冊です。